2024/09/21 (更新日:2024/09/21)

「側弯症」の症状と腰痛への影響 思春期女子に多い

腰痛

はじめに

背骨の変形は、生活の質に大きな影響を与える可能性があります。今回は、脊柱側弯症(側弯症)について解説します。側弯症は、背骨が左右に湾曲する病気で、原因や症状、治療法など、さまざまな側面から探っていきます。適切な対処方法を知ることで、快適な生活を送る手助けにして下さい。

側弯症とは?

定義と種類

側弯症は、脊柱が正常な前後の湾曲から逸脱し、左右に弯曲する変形を指します。大きく分けて、以下の3種類があります。

  • 特発性側弯症: 原因不明の側弯症で、最も一般的なタイプ
  • 症候性側弯症: 他の疾患や障害に起因する側弯症
  • 先天性側弯症: 胎児期から存在する側弯症

特に特発性側弯症は、思春期女子に多く見られることから「思春期性側弯症」とも呼ばれています。一般的に、10度以上の湾曲が認められれば側弯症と診断されます。

発症時期と原因

発症時期は個人差があり、乳児期から高齢期まであらゆる年齢で起こりえます。しかし、最も多いのは思春期における発症です。この時期は成長が著しいため、側弯症が進行しやすいと考えられています。

原因については、特発性側弯症では不明な点が多く、遺伝的要因や筋骨格系の異常など、さまざまな説があります。一方、症候性側弯症の原因は、伴う疾患や障害によって異なります。

症状と検査法

側弯症にはさまざまな症状があり、適切な検査方法を知ることが大切です。

主な症状

側弯症の主な症状には以下のようなものがあります。

  • 肩や腰の高さの違い
  • 肩甲骨の突出
  • 胸郭の変形や隆起
  • 側弯による腰痛や背部痛

症状の有無や程度は、病気の進行度によって変わります。軽症の場合は無症状のこともありますが、重症化すると内臓への圧迫による呼吸困難や脊髄麻痺のリスクが高まります。

検査法

側弯症の診断には、主に以下の検査が行われます。

  • 身体診察(立位、座位、前屈での観察)
  • レントゲン検査
  • MRI検査や CT検査(合併症の有無を確認)

レントゲン検査では、湾曲の角度(コブ角)を測定することで、側弯の程度を判定します。MRIやCTでは、脊柱管狭窄症やすべり症の有無を調べます。

側弯症と腰痛

側弯症と腰痛には密接な関係がありますが、腰痛は必ずしも側弯症に伴うわけではありません。

腰痛の原因

側弯症による腰痛の主な原因は、以下の通りです。

  • 脊柱の変形による筋肉の緊張や関節への負担増加
  • 側弯に伴う脊柱管狭窄症やすべり症
  • 体重の左右への偏りによる筋肉や関節の負荷不均等

側弯症では、さまざまな原因が複雑に関係し合い、腰痛を引き起こすと考えられています。また、年齢を重ねるほど腰痛が悪化する傾向にあります。

腰痛の特徴

側弯症に伴う腰痛の特徴は以下の通りです。

  • 側弯により負荷がかかっている部位に痛みが集中する
  • 慢性的な痛みが続く
  • 姿勢や動作により痛みが増減する
  • 側弯の進行に伴い、痛みも徐々に強くなる

重症の場合は、坐骨神経痛や下肢のしびれ、筋力低下なども現れることがあります。こうした症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。

治療法

側弯症の治療は、病状の進行度によって方針が異なります。適切な治療を行うことが大切です。

保存療法

軽症の段階では、まず保存療法が選択されます。

  • 経過観察
  • 装具療法(ブレース、ギプスなど)
  • 理学療法(ストレッチや筋力トレーニングなど)

装具療法は、側弯の進行を遅らせる効果があり、思春期の患者によく用いられます。一方、理学療法は柔軟性や筋力のアンバランスを改善することで、症状の軽減を目指します。

手術療法

保存療法で効果が得られない場合や、側弯の角度が一定以上に進行した場合は、手術療法が検討されます。手術には大きく分けて2つの方法があります。

手術法概要
後方手術背中側から脊柱に金属器具を取り付け、矯正固定する
前方手術腹部から侵入し、椎体や椎間板を直接矯正する

手術法の選択は、側弯の部位や程度、年齢などを総合的に判断して決められます。手術後は一定期間のリハビリが必要となります。

まとめ

側弯症は、背骨の変形に伴う深刻な症状を引き起こす可能性があります。腰痛はその一例で、側弯の進行と共に徐々に強くなることがあります。しかし、早期発見と適切な治療を行えば、側弯症による腰痛や呼吸障害など、さまざまな症状を改善できる可能性があります。

自身の健康状態に不安を感じたら、一人で判断せずに専門医に相談することをおすすめします。日頃から正しい姿勢を心がけ、適度な運動を習慣化することも大切です。側弯症への理解を深め、健やかな生活を送るために役立ててほしいと思います。

よくある質問

側弯症とはどのような病気ですか?

側弯症は、脊柱が正常な前後の湾曲から逸脱し、左右に弯曲する変形を指します。特発性側弯症、症候性側弯症、先天性側弯症の3つのタイプがあり、特に思春期女子に多く見られる特発性側弯症が最も一般的なタイプです。

側弯症にはどのような症状がありますか?

側弯症の主な症状には、肩や腰の高さの違い、肩甲骨の突出、胸郭の変形や隆起、腰痛や背部痛などがあります。症状の有無や程度は病気の進行度によって変わり、重症化すると呼吸困難や脊髄麻痺のリスクも高まります。

側弯症はどのように診断されますか?

側弯症の診断には、身体診察、レントゲン検査、MRI検査やCT検査が行われます。レントゲン検査では湾曲の角度を測定し、側弯の程度を判定します。一方、MRIやCTでは脊柱管狭窄症やすべり症の有無も確認されます。

側弯症の治療にはどのような方法がありますか?

軽症の段階では、経過観察や装具療法、理学療法などの保存療法が選択されます。一方、保存療法で効果が得られない場合や側弯の角度が一定以上に進行した場合は、手術療法が検討されます。手術には後方手術と前方手術の2つの方法があり、側弯の部位や程度、年齢などを総合的に判断して決められます。

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